2016年3月25日金曜日

津波荷重

某企業のBCP(事業継続計画)の一環で
鉄骨工場平屋建(旧耐震基準)の壁面に受ける
津波荷重をちょっと計算してみました。
 
 
 
 
 
 
この建物は名古屋市内某所にあり
最大津波高 NP+6.400 (m)
と想定される。
 
建屋地盤高 NP+3.400 (m)
なので
設計用浸水深 3.00 (m)
 
 
津波防災地域づくり法告示より
津波波圧算定式
 
qz=ρg(ah-z)
 
qz :構造設計用の進行方向の津波波圧 (kN/m²)
ρ :水の単位体積質量 (t/m³)
g :重力加速度 (m/s²)
h :設計用浸水深 (m)
z :当該部分の地盤面からの高さ (0<z<ah) (m)
a :水深係数 今回は 3
 
 
 
 
Z2=7.345(m) qz2=1.0×9.81×(3×3.00-7.35)=16.23 (kN/m²)
Z1=0.000(m) qz1=1.0×9.81×(3×3.00-0.00)=88.26 (kN/m²)
 
qz=(qz2+qz1)/2=(16.23+88.26)/2=52.25(kN/m²)
 
よってこの建物壁面に受けるm²当たりの平均波圧は
52.25 (kN/m²) = 52,250 (N/m²) となる。
 
※開口部、ピロティは無し
※浮力による転倒、洗掘への配慮、漂流物の衝突
に関する検討は無し
 
 
ちなみにこの建物が受ける風圧力は 496 (N/m²)なので
風圧力作用時の約100倍の圧力を受けることとなる。
 
よって、壁面部材全てを破壊しないように設計するには
津波波圧を受けないようにするか
建物周囲に防波堤でも造らない限り困難でしょう。。
 
結果として、警報が鳴ったら
直ちに避難するしかないのかな。。(^_^;)
 
 
 
 


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